《編集コラム》広報誌をつくろう! 第11回 冊子印刷の基礎知識
前回までの内容
- 第1回 広報誌の役割
- 第2回 広報誌ができるまで ~制作の全体像~
- 第3回 編集実務・企画
- 第4回 編集実務 取材・執筆依頼
- 第5回 編集実務 ~原稿整理~
- 第6回 編集実務 ~見出し・リードのつくり方~
- 第7回 編集実務 ~書体の使い方~
- 第8回 縦書き、横書きの基礎知識
- 第9回 印刷に適した画像データ
- 第10回 編集実務 ~校正~
広報誌をつくる際に、編集者としてぜひ知っておきたいのが印刷の知識です。
ごく少部数の冊子であれば、職場のプリンターやコピー機でプリントして製本することも可能ですが、何百部、何千部以上といった大部数となると、やはり印刷会社に依頼して印刷・製本するほうが効率的でローコスト、さらに仕上がりもきれいです。
印刷業界には専門用語も多く、何やら難しい世界のように感じている方も多いかもしれませんが、基本を知るだけでも広報誌づくりに役立つことは多いものです。
弊社が運営する「印刷の通販グラフィック」のサイト内でも、冊子印刷を取り扱っていますので、今回は関連ページを参照しながら、冊子印刷の基本について見ていきたいと思います。
本の綴じ方
中綴じ
ホッチキスで背をとめるタイプの冊子。
一般的な製本方法で、ページ数の少ない冊子に向いています。
詳しくはこちらのページで解説しています。
https://www.graphic.jp/data_guide/product/stich_bound_booklet
無線(アジロ)綴じ
背の部分を糊で固めて、表紙をくるむタイプの冊子。
背表紙ができるのが特徴で、ページ数の多いものに向いています。
詳しくはこちらのページで解説しています。
https://www.graphic.jp/data_guide/product/perfect_bound_booklet
スクラム製本
ホッチキスや糊を使わず、用紙を重ねて綴じを行う冊子印刷です。
中綴じよりもさらに薄いタイプの冊子や新聞紙などに広く使われる製本方法です。
印刷方式
オフセット印刷
印刷版のインキをいったん転写用ローラーであるブランケットに移し(OFF)、そのブランケットから印刷用紙に転写(SET)させる方式。
シアン(青)・マゼンタ(赤)・イエロー(黄)・ブラック(黒)の4色を刷り重ねて自然な色を表現します。
またDICなどの「特色」の使用も可能。現在、一般的な商業印刷の多くがこの方式です。
詳しくはこちらのページで解説しています。
https://www.graphic.jp/data_guide/basic_knowledge/offset_printing
オンデマンド印刷
印刷のための版を作らず、一枚ずつプリンタで印刷。
少部数の印刷におすすめで、コストに見合うスピーディーな印刷が可能です。
印刷方式はレーザー(トナー)方式、またはインクジェット方式があります。印刷会社の高性能のプリンターによって、高精細で美しい仕上がりになります。
詳しくはこちらのページで解説しています。
https://www.graphic.jp/lineup/ondemand
印刷用紙
一言に印刷用紙といっても、風合いや性質が異なる多彩な印刷用紙を、印刷会社では取り扱っています。
一般的な広報誌に使われるのは、コート紙、マットコート紙、上質紙といった定番用紙が多いようです。
比較的安価で、しかも美しい印刷品質が得られるため、そのコストパフォーマンスが魅力となり、身の回りにある大多数の商業印刷物に使用されています。
「印刷の通販グラフィック」のサイト内でも何十種類もの印刷用紙を取り揃えて解説していますので、紙のことを深く知りたい方は参考にご覧ください。
さらに近年は、環境に配慮した「FSC認証紙」を使った印刷物も注目されています。
弊社の営業部でもFSC認証紙の印刷サービスを取り扱っていますので、検討される際は下記のページをご覧の上、お気軽にお問い合わせください。
https://drone.graphic.co.jp/info/lp-fsc/
さて、冊子印刷の基礎知識についてご紹介してきましたが、印刷に関する疑問点、不明点などは、印刷会社の営業担当者に尋ねてみるのが良いでしょう。
さらに、印刷工場を見学させてもらって、冊子ができ上がる様子を目の当たりにすれば、印刷への理解が深まり、より質の高い広報誌づくりに生かすことができるのではないかと思います。
各種メディア制作のご案内はこちらをご覧ください。
https://create.graphic.co.jp/