《編集コラム》広報誌をつくろう! 第7回 編集実務 ~書体の使い方~
前回までの内容
- 第1回 広報誌の役割
- 第2回 広報誌ができるまで ~制作の全体像~
- 第3回 編集実務・企画
- 第4回 編集実務 取材・執筆依頼
- 第5回 編集実務 ~原稿整理~
- 第6回 編集実務 ~見出し・リードのつくり方~
明朝体とゴシック体
広報誌をつくる際、よく「書体は明朝体がいいですか?ゴシック体がいいですか?」といった質問を受けることがあります。
明朝体とゴシック体、この二つは身の回りの印刷物に最も多く使われている定番中の定番とも言える書体です。
明朝体は、読みやすさを追求してつくられた書体。
縦の線が太く横の線が細いのが特徴で、横線の右端や曲り角に三角形の山(ウロコ)があります。
一方、ゴシック体は、見やすさやインパクトを重視した書体。
横線と縦線の太さがほぼ同じで、飾り気がない分しっかりとした印象があります。
お互いの特徴をまとめると・・・
明朝体・・・可読性が高い、高級感がある、知的で上品な印象、長文向き
ゴシック体・・・視認性が高い、親しみやすい、力強く落ち着いた印象、見出し・短文向き
一般的な使い分けのセオリーとしては、明朝体は目にやさしく、読み疲れしにくいので長い文章を読ませることに適しています。
一方ゴシック体は、小さな文字でも、また遠くから見ても判別しやすいので、広報誌のタイトルや見出しなど、目を引く短い文章に使用されることが多い書体です。
しかし、これはあくまでも基本。
明朝体、ゴシック体ともに、さまざまな太さのものを書体メーカーが用意しているので、太い明朝体を見出しに使用したり、細いゴシック体を長文に用いることも可能。
記事の内容に応じて書体を工夫し、さまざまに使い分けをすることで、個性的で印象的な紙面づくりができるでしょう。
個性的なデザイン書体
定番書体である明朝体、ゴシック体のほかにも、自身のパソコンの中にさまざまな書体(フォント)があることに気が付くでしょう。
個性的な雰囲気を持つ「デザイン書体」を適材適所に使用することで、記事の内容をより印象付けるのに役立ち、変化に富む楽しい紙面づくりができるようになります。
ただし書体の使い過ぎは禁物。1ページの中に5、6種類以上にものぼる異なる書体を使用すると、かえって落ち着きのない散漫な印象のページになってしまうので注意が必要です。
各種メディア制作のご案内はこちらをご覧ください。
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