《編集コラム》広報誌をつくろう! 第1回 広報誌の役割
広報誌とは?
よく、企業や学校の広報担当の方から、
「広報誌をつくりたいんだけど手順がわからない」
「今発行している広報誌をもっと良くしたい、面白くしたい」・・・
そういったご相談をいただくことがあります。
そこでこのコーナーでは、広報誌の編集に役立つさまざまなノウハウを連載コラムとしてお届けしたいと思います。
まずその第1回目として、広報誌づくりに入る前に、「そもそも広報誌って何?」というところから考えてみますね。
広報誌とは文字通り「広く社会に報いる情報誌」のこと。
念のため辞書を引いてみますと
官庁や自治体,団体,企業が,不特定多数の人々に向けて,その機関の活動を紹介宣伝する目的で刊行する逐次刊行物.PR誌ともいう.
図書館情報学用語辞典 第4版 図書館情報学用語辞典 第5版について (コトバンク)
と書いてあります。
一方、広報誌のほかに、「会報誌」や「社内報」と呼ばれる情報誌に触れる機会も多いと思います。会報誌は「会員に向けた情報媒体」、社内報は「社員に向けた情報媒体」。
つまり一般的な広報誌が、「企業や自治体が、お客様や市民に対して広く情報を発信していく」のに対して、会報誌・社内報も広報誌の一種ではありますが「特定の組織のメンバーのみに発信される媒体」ということになります。
それぞれ届けられる対象範囲は異なるものの、発信される内容やその目的など共通する部分も多いのではないかと思います。
広報誌の機能と目的
さて、そんな広報誌にはさまざまな機能があります。順に見ていきましょう。
①情報発信
企業や組織の最新の活動の様子を伝えます。新商品・新サービス情報、業界の動向、組織メンバーの動き、イベント情報など、新鮮な話題を提供します。
②啓蒙
企業や組織の理念や考え方を発信。例えば商品であれば新しい特徴やコンセプトを、社会活動であれば新しい知識や認識などを提示して、広く社会に浸透するように働きかけます。
③イメージ向上
情報を分かりやすく、興味深い切り口で発信します。企業・組織の持つブランド性を洗練された言葉やビジュアルで表現すれば、読者に好印象を与えイメージ向上につながります。
④コミュニケーション
企業と顧客、また顧客同士や組織のメンバー同士のコミュニケーションの場を提供し活性化。人の結びつきを強めたり、新しい関係が生まれることもあります。
⑤サービス
お得な情報を掲載したり、プレゼントなどの特典情報を発信するのも広報誌の定番企画。楽しみになる情報が読者を増やし、期待感や満足度を高めることができます。
まとめ
一般的な広報誌は、主に上記の5つの機能を提供するためにつくられているといえるでしょう。
ただし、どの要素に重点を置くかは、その広報誌の趣旨や目的によって変わります。
情報発信を中心にしたいのか、あるいは対話やサービスが主な目的なのか・・・
優先される機能に応じて中身のバランスを考え、それに応じた編集企画を立てることが大切です。
このようにさまざまな機能を持つ広報誌ですが、結局のところ、その目的は一つ。
つまり、広報誌を使って情報発信することによって、組織やコミュニティのメンバー(社員、会員、お客様、ファンや市民)が現状や目標をよく理解し、お互いに
「より良い組織づくりや組織拡大に役立てること」
と言えるでしょう。
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