《編集コラム》会社案内制作のヒント 第2回 会社案内の役割
前回までの内容
課題を解決する会社案内をつくろう
会社案内冊子は、企業の基本的な情報をコンパクトに伝える公式メディア。さらに深く掘り下げてみると、主に以下の3つの役割を担うツールとして捉えることができます。
(1)企業ブランディングツールの役割
(2)営業ツールの役割
(3)採用ツールの役割
今回は、上記の3つの役割を意識した会社案内制作の方向性を見ていきましょう。
自社が持っている課題に応じて発信内容を考えていきます。
課題① 顧客やステークホルダーから信頼を得て関係を強化したい
~企業ブランディングツールとしての会社案内~
近年は、広報活動を活発に推進する企業が増え、顧客はもちろんですが、株主や取引先、金融機関などのステークホルダーに対して、企業イメージやブランド性を発信するツールとして会社案内が活用されています。
事業内容やサービスを詳しく伝える前に、自社の理念や社会的役割、また信頼感を与える事業データや沿革などの基本情報を分かりやすく発信する必要があります。
そして他社と差別化が図れるよう、自社独自のブランドコンセプトを明確な言葉やデザインによって表現。
専門用語はなるべく使わず、万人に親しまれるような内容とします。
様々な場面で活用できる、汎用性の高い会社案内となります。
課題➁ 商談の成功率を高めたい
~営業ツールとしての会社案内~
対面営業のプレゼン資料として閲覧したり、展示会の会場で配布。
またDMに同封するなどして自社製品・サービスの特徴や優位性をアピールするために使用します。
さらに企画コンペの案件では、丁寧に作られた会社案内冊子を企画書とともに提出すれば企業評価も高まります。
新規営業先に配布する際は、自社の優位性を伝える絶好のチャンスであり、しっかりとアピールできれば、その後の成約率アップに大きな影響を与えます。
冊子全体の中で、製品やサービス紹介に関するページを多く設けるべきですが、あまり内容が専門的で細かくなり過ぎないように注意をしましょう。
あくまでも自社の魅力を分かりやすい言葉と、印象的なデザインで伝えることを最優先に考えます。
そしてプレゼンをしやすいページ構成になっているかもチェックしましょう。
課題③ 求人応募者を増やし、入社後のミスマッチを減らしたい
~採用ツールとしての会社案内~
会社説明会や資料請求の際に配布。
採用応募者に企業の魅力をアピールして、より良い人材の獲得を目指します。
採用ブランディングを強化する企業では、一般的な会社案内とは区別して、専用の「採用パンフレット」として制作されるケースも多く見られます。
多くの企業にとって「採用」は企業の将来を左右する大きな課題です。
そのために、優秀な人材から「選ばれる」企業になるための施策は不可欠と言えるでしょう。
近年は採用に特化した冊子媒体に加え特設サイトや採用動画なども併せて制作されるケースが増えてきました。
求職者の心に響くように企業の魅力を伝えることに加え、部署紹介や社員紹介など、入社後の働き方のイメージが広がるような記事を中心に展開します。
さいごに
今回は会社案内の様々な役割を見てきました。
制作の際は「一般的な会社情報の発信」だけにとどまらず、しっかりとターゲットを想定して企業の魅力を存分に表現できるように、内容やデザインを工夫することで、より効果的なツールとして活用できるようになるでしょう。
(つづく)
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