【制作のヒント】目立つPOPの作り方
店頭や展示会場、イベント会場などで顧客の目を引き、商品やサービスの特徴が一目でわかるPOP(ポップ/ピーオーピー)。
POPというのは「Point of purchase =購入する場所」の略語で、まさに販売の最前線に設置される広告です。
その出来栄えで売上が左右するとも言われるほど重要なツールですので、今回はその役割や作り方のコツを見ていきましょう。
POPの役割
POPは新商品や売れ筋商品に設置したり、同じジャンルの商品が並ぶ陳列棚で、それぞれの特徴を比較できるように設置されるツール。
その役割を整理しておきましょう。
役割① 顧客の足を止める
様々な商品が並ぶ売場で、顧客は興味のない商品の前を素通りしてしまいます。
そこで、POPを設置することで興味をひき、「何があるんだろう?」と立ち止まってもらうことができます。
その商品の存在を知ってもらい、振り向いてもらうことがPOPの一番の役割です。
役割➁ ひと目でわかるセールスポイント
POPによって立ち止まった顧客に商品の特徴を知ってもらい、購買にまで導きます。
購買意欲を高めるためには単に情報を掲載するのではなく、顧客が知りたい情報やメリットを端的に表現することが大切です。
役割③ お店の賑わいを演出
POPがたくさん掲げられた店舗は、それだけで活気あふれる雰囲気となり、顧客の購買意欲を刺激します。
顧客に対して積極的に情報発信する姿勢を示すことができ、お店の親近感、信頼感の向上にもつながります。
POP制作 6つのコツ
次にPOPを制作する際に気を配りたい、6つのコツをご紹介します。
コツ① 誰に何を伝えたいのか
そのPOPによって誰に何を伝えたいかを明確にします。
「新商品の認知度アップ」「売れ筋商品の販売促進」「購入頻度を上げる」など目的は様々。
その目的を達成するためにアプローチすべき最適なターゲットを選定し、どのような内容が響くのか、どのようなデザインが好まれるのかなど、制作の方向性を考えていきます。
コツ➁ 訴求ポイントをキャッチコピーに
POPの紙面には、それほど多くの情報を詰め込むことはできませんので、訴求ポイントは短く端的なキャッチコピーで語る必要があります。
そのためには「悩みを解決する」「とにかく安い」など、顧客目線で考えた時に最もメリットを感じてもらえる内容を考え、印象的な言葉で表現します。
コツ③ ターゲットに届くデザインを
ターゲットを意識した色使い、フォント、レイアウトを考えます。
商品のブランド性を発信したい場合は、その商品のデザインやカラーを取り入れたものにするのが良いでしょう。
また、売り場の雰囲気や、商品と一緒に並べた時の見栄えをイメージしてデザインを組み立てることも大切です。
コツ④ 情報にメリハリを、色使いは少なめに
盛り込みたい情報がたくさんあるときは、大・中・小と優先順位を設けてレイアウトしましょう。
一番伝えたい情報(大の情報)がまず目に飛び込むようにします。また、あまりたくさんの色を使いすぎると視線が定まらなくなり、結果、伝わりにくいPOPになってしまいます。
使用する色は3色程度、多くても5色程度を目安にすると良いでしょう。
コツ➄ 魅力的な写真・イラストを使う
文章だけでは伝わりにくい時は、写真やイラストを一緒に掲載。
その商品のメリットや競合商品と比べた場合の優位性などを具体的に訴求することができます。
コツ➅ 説得力のある体験コメント
商品・サービスを利用した体験談を、手書きコメントで添えることも効果的。
購入の決め手となる場合もありますので、ひと手間かけることをおすすめします。
適材適所のPOPを設置
POPには様々な種類があるため、使用シーンに合わせて最適なものを選びましょう。
定番の3つのタイプのPOPをご紹介します。
カード型POP
陳列棚に貼ったりカードスタンドに立てて使えるベーシックタイプ。
スイングPOP
狭い場所でも簡単に設置でき、少しの風でも揺れるので注目度もアップ。
卓上POP
テーブルや商談スペースに置いて、じっくり見てもらえる広告塔。
さいごに
今回は、売上アップにつながる効果的なPOPの作り方をご紹介しました。
優れたPOPは接客が上手な店舗スタッフのように、顧客が購入を決めるための最後の一押しをしてくれる存在です。
商材、設置場所、消費者動向などを考慮して、最適なPOPを作りましょう。
※各POPのサンプル画像は「印刷の通販グラフィック」POP商品より転載