【制作事例レポート】「赤本」交通広告教学社様

過去から未来へ伝える「赤」のブランディング

教学社 赤本交通広告例01

教学社 赤本交通広告例02

グラフィックSPのさまざまな制作事例をお伝えするレポート。
その第1回目は、大学受験の「赤本」の交通広告をご紹介します。

さて、「赤本」と言えば赤い表紙で有名な、大学入試のための定番過去問題集。
今の受験生はもちろん、元受験生の大人の皆さんにとっても、
「昔お世話になりました」「苦労して解きました」…
と青春の一コマがよみがえる、愛憎相半ばする(?)存在なのかもしれませんね。

そう、今も昔も赤本は受験生の必需品。

実はその赤本、京都でつくられているんです。
発行元は学習参考書出版社の教学社様で、なんと創刊以来60年以上もの歴史を持つロングセラー。
今や全国350以上の大学の過去問を扱い、毎年600点以上というスゴイ数の赤本を発行されています。

昨今の教育改革、入試改革で、受験生を取り巻く環境は変わりつつありますが、
教学社様では「いつの時代も変わらず受験生を応援したい」、
そんなメッセージをのせた広告を発信することとなり、
私たちが企画・制作の面でお手伝いをさせていただきました。

上の写真が完成品で、現在、京都市営地下鉄・四条駅(写真/上)と国際会館駅(写真/下)に設置されている大型の交通広告(電照看板)です。

商品の強みを表現するには・・・

私たちの場合、広告の企画、デザインをご依頼いただく際、コンセプトの立案とそれに合わせたビジュアル、コピーなどを考案させていただき、最初の段階で3~4案をご提示させていただくことが多いです。

それらを比較検討して調整作業を重ねて最終案まで絞っていきます。

この赤本の広告ビジュアルも、そんな過程を経て、ご覧のような赤本全冊を並べた「巨大な本棚」のビジュアルに決定しました。

皆さんにとって赤本のイメージと言えば、
なんといっても本屋さんや学校の進路指導室に並ぶ「大量の赤本=赤い壁」ではないでしょうか。

そのイメージをそのまま広告ビジュアルとして切り取ってみようという発想です。

リアルな質感を大切にしたかったので、本はすべて本棚に並べて実物を撮影。
シンプルな構図だからこそ、ブランドカラーの「赤」が最も迫力のある形で表現できたと思います。

そして全国の、一人でも多くの受験生に役立てていただきたいという想いから、
圧倒的No.1の品揃え(取扱大学数)を提供できることが赤本の強み。
それを全国350校以上の大学名をすべて網羅する本の背表紙のビジュアルで表現し、
「日本の大学と受験を応援する赤本」というメッセージも込めました。

ちなみに赤本って、毎年色が変わるってご存じでしたか?
もちろんベースは赤なのですが、表紙のタイトル部分の四角形や上の帯が年ごとに青→紫→緑と変わり、3年で一回りしているんです。

この広告も実は毎年色を変えて制作しているのですが、この変化に気付いている方、もしいらっしゃれば相当の赤本マニア(!?)

教学社 赤本2020  教学社 赤本2020  教学社赤本2022  

制作ウラ話

通勤、通学などで毎日電車を利用している方も多いかと思いますが、
駅の広告って、いつどうやって取り付けられているのか・・・
あまり見かけませんよね。

それもそのはず、特に大型の広告の設置工事は、大抵は終電が行った後、
深夜にひっそりと行われています。

下の写真は、広告取り付け工事の様子。

額縁にたくさんのLEDが埋め込まれていて(写真/左)、
フィルム状の広告版を貼ることでキレイに光ります。

広告主がいて、私たちのような制作者がいて、
さらに深夜に頑張って取り付けてくださる協力業者の方がいて・・・。

一つの広告は、そうしてたくさんの人の手をリレーして、はじめて世の中に伝わっていくんですね。

そう思うと感慨深いです。
さらにこの先、この広告を見てくださった方から素敵なコミュニケーションが広がると嬉しいですし、そのためにこれからも「人を動かす」広告をつくっていきたいなと思います。

教学社 交通広告設置の様子011

教学社 交通広告設置の様子02
DATA
■クライアント:株式会社世界思想社教学社 様
 京都市営地下鉄 交通広告 電照看板(四条駅)1184×2100mm
 京都市営地下鉄 交通広告 電照看板(国際会館駅)1170×1850mm

 

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