「Switch 2」の映像はなぜ凄い?ゲームの進化で学ぶ、撮影した映像の品質を決める3つの要素
待望の次世代機「Nintendo Switch 2」が発売され、私たちの社内でもゲーム好きのスタッフたちが日夜その話題で盛り上がっています。

特にグラフィック性能の向上には多くの人が期待を寄せていますが、実はその進化は、私たちが空撮で使うドローンの「カメラ」の性能の進化ととても似ています。どちらも「映像」なので当然と言えば当然なのですが。
今回は、ゲームの進化を例に、撮影した映像の品質を決定づける「3つの重要な要素」について解説します。
映像の“気持ちよさ”を決める3つの要素
Switch2の映像の進化を語る上で、「4K」「120fps」「HDR」といったワードが良く出てきます。
美しいゲーム映像を構成する要素は様々ですが、特に重要なのが「解像度」「フレームレート」「色と明るさの表現力」です。
- 解像度 (4K, フルHDなど) は映像の「きめ細やかさ」を表します。数値が高いほど、より精細でクリアな映像になります。
- フレームレート (fps) は1秒間に何枚の絵(フレーム)で映像が構成されているかを示す数値です。高いほど、キャラクターの動きやカメラワークが「ヌルヌル、滑らか」になります。
- 色と明るさの表現力(ダイナミックレンジ)とは表現できる明るさの幅のことです。明るい場所(空など)が白飛びせず、暗い場所(影など)が黒潰れせず、どちらも豊かな色彩で表現できます。
これらの要素が進化することで、ゲームへの没入感は飛躍的に向上します。そして、この話はそのままドローン撮影の世界にも当てはまります。
ドローン撮影における「解像度・フレームレート・色と明るさの表現力」の重要性
私たちはお客様に最高の映像をお届けするため、これらのスペックにこだわっています。
- 解像度: 基本は高解像度(4K以上)で撮影します。これにより、細部まで緻密に描写することができます。また、後から映像の一部を切り出して使う(トリミング)といった編集の自由度も高まります。
- フレームレート: 標準で60fpsで撮影しています。動きの速い被写体はもちろん、ゆっくりと景色を映すような場面でも、高フレームレートで撮影することで、カクつきのない、滑らかな映像になります。
30fpsだと、カメラをパンした時など、少しカクカク、チラチラ見えます。 - 色と明るさの表現力: 朝日や夕焼け、木漏れ日など、光と影が入り混じる美しい風景も、LogやHDLで収録し、後から調整することで、白飛びや黒潰れなく、感動的な色彩で記録できます。
弊社の主力ドローン「DJI Mavic 3 Pro」の対応スペック

- 動画解像度: 5.1K/50fps, DCI 4K/120fps
- カラーモード: 10-bit D-Log, HLG (HDRの一種)
ゲームで体感!映像技術のひみつ
お客様から映像の解像度やフレームレートの違いについて質問されることも多いのですが、これは説明するのも理解していただくのも非常に難しいです。
任天堂さんから本体と同時に発売されたダウンロードソフト「Nintendo Switch2のひみつ展」ではこうした映像技術の違いを楽しく学べるソフトになっています。Nintendo Switch2の各部に散りばめられた技術や工夫をしっかり知ることができるこのソフトですが、この中で、解像度やフレームレートを変えると映像がどう変わるのか、HDRと非HDRでどう見え方が異なるのかを、実際に操作して比較体験できます。
映像の重要な3つの要素がすごくわかりやすく理解できるので、ご興味のある方は、ぜひ触ってみてください。
まとめ
普段は解像度やフレームレートなど気にすることなく、何気なく見ている映像ですが、新しく買ったゲームハードだったり、自らのビジネスに関する映像だったりする時には、そのスペックや仕組みを意識しながらじっくり見てみることをお勧めします。必ずやビジネスシーンでの映像制作にも活かされるでしょうk。私たちが「なぜ高スペックな機材で撮影するのか」、その理由の一端を、ゲームの進化を通して感じていただけたら幸いです。
最高の映像体験をご提供するため、私たちは常に技術の進化を追い続けます。